個人事業主に税務調査が入る確率と、対象になりやすい人の特徴
「もし自分のところに税務調査が来たら、どうしよう」。確定申告を出したあとや、売上が急に伸びた年の終わりに、ふとそんな不安が頭をよぎる個人事業主の方は少なくありません。先日もある若手フリーランスの方から、「同業の知り合いに調査が入ったらしくて、夜眠れなくなった」と相談を受けました。
私は税理士の藤村と申します。前職は国税専門官で、税務署で個人課税・法人課税の実務を通算12年経験したのち独立し、現在は都内で個人事務所を構えています。個人事業主・フリーランスと小規模法人の顧問業務、確定申告、会社設立支援を中心に日々の数字と向き合っています。
税務調査の不安は、確率を知るだけでは消えません。「100年に1度しか来ない」と言われても、実際に来てしまえばその1度がすべてだからです。大事なのは、「自分は調査対象として選ばれる側に入っているのか」を冷静に見ることです。
この記事では、国税庁が公表している最新の確率データを押さえたうえで、税務署がどう調査対象を選んでいるのか、そして対象になりやすい個人事業主の特徴を整理します。最後に、いま現場で実際に「やっておけば安心」と私がお伝えしていることもまとめました。
本記事は2026年5月時点の制度・統計に基づいて書いています。税制や調査運用は毎年変わるため、実際に動かれる前には最新の情報を確認してください。
目次
個人事業主に税務調査が入る確率の現在地
まずは、いま個人事業主に税務調査がどれくらいの頻度で入っているのか、最新の数字から見ていきます。
実地調査は約0.9%、100人に1人弱
国税庁が令和7年12月に公表した令和6事務年度における所得税及び消費税調査等の状況によると、令和6事務年度(2024年7月〜2025年6月)に行われた所得税の実地調査は約4万7千件でした。
実地調査というのは、調査官が事業所や自宅に直接やって来て、帳簿や領収書をひっくり返して確認するタイプの調査です。一般にイメージされる「税務調査」はこれを指します。
事業所得を申告している個人事業主の母数はおおむね500万人前後と言われており、単純計算で実地調査の確率は約0.9%。100人に1人弱という水準です。「100年に1度くらい」と表現されることが多いのは、この数字を裏返したものです。
「簡易な接触」を含めれば約2.9%まで上がる
ただし、税務署がアクションを起こすのは実地調査だけではありません。同じ統計で、文書や電話、来署依頼で申告内容の見直しを促す「簡易な接触」は約68万9千件もあります。前年の約55万8千件から大きく増えました。
実地調査と簡易な接触を合わせた「調査等」の総件数は約73万6千件。母数を同じ500万人で計算すると、何らかの形で税務署からコンタクトが入る確率は約2.9%、つまり30人に1人前後まで上がります。
ここから読み取れるのは、調査官が現地に来る「ガッツリ系」は少ないけれど、「ちょっとお尋ね」レベルの接触はかなり身近だということです。
「100年に1度」は誤解。狙われる人は狙われる
数字だけ見れば確かに低確率ですが、現場で20年仕事をしてきた感覚では「100年に1度」という言い方は実態と合いません。
理由はシンプルで、税務調査は完全にランダムに選ばれているわけではないからです。AIや過去データを使って「申告内容が怪しい人」「業種的に漏れが多い人」「無申告のまま放置されている人」を優先的に拾い上げる仕組みになっています。
結論から言えば、対象になりやすい条件を複数満たしている人は、確率の何倍ものリスクを背負っています。逆に、地味で堅実な申告を続けている事業者は、確率の数字以下に下がります。「100人に1人」の話を平均値として聞きながら、自分はその平均から上にいるのか下にいるのかを意識することが大事です。
税務調査の種類と対象選定の仕組み
確率を理解したところで、税務署がどんな調査をどう選んでいるのか、仕組みの部分を押さえておきます。
強制調査・任意調査・簡易な接触の違い
税務調査は大きく3つに分けられます。
| 種類 | 主体 | 対象 | 強制力 |
|---|---|---|---|
| 強制調査 | 国税局査察部(マルサ) | 1億円超の脱税・悪質事案 | 裁判所の令状あり |
| 任意調査(実地調査) | 税務署の調査官 | 一般の個人事業主・法人 | 任意(ただし正当な理由のない拒否は不可) |
| 簡易な接触 | 税務署 | 申告内容に確認したい点がある納税者 | 文書・電話・来署依頼 |
ニュースで取り上げられる「マルサ」のイメージが強いせいか、税務調査と聞くと身構える方が多いのですが、個人事業主のほぼ全員は任意調査か簡易な接触の対象です。
任意調査は「任意」と名がついていても、正当な理由なく拒否することは認められていません。質問検査権という法的な根拠があるためです。とはいえ、いきなり踏み込まれて家の中を漁られるようなことはまずなく、原則として事前に通知が入ります。詳しくは国税庁の税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)で確認できます。
KSKシステムで「怪しい申告」を機械的に拾う
ではどうやって調査対象を選んでいるか。中心にあるのが、KSK(国税総合管理)システムと呼ばれるデータベースです。1995年から段階的に整備されてきた仕組みで、全国の税務署と国税局で申告データを一元管理しています。
このシステムが何をしているかというと、納税者一人ひとりの過去の申告データと、業種別の平均値や前年からの変動を突き合わせて、「異常値」を検出する作業です。たとえばこんなチェックが入ります。
- 売上は伸びているのに、利益が前年と同じか減っている
- 同じ業種の平均と比べて、特定の経費項目が極端に大きい
- 取引先から提出された支払調書と申告売上が食い違っている
- 過去数年、似た数字で「ちょうど消費税の免税ライン以下」を維持している
KSKは法定調書を含む約60種類の資料情報を取り込んでいます。取引先が提出した支払調書、銀行から届く財産情報、不動産売買の登記情報など、納税者本人が「言っていない」情報も裏側で集まっている前提で考えたほうが安全です。
AIの活用と2026年KSK2導入
近年もうひとつ大きな話題は、AIによる選定の高度化です。国税庁は令和3年(2021年)から本格的にAIを調査対象選定に活用しており、追徴税額は年々増加しています。
さらに2026年9月からは、現行KSKを刷新した次世代システム「KSK2」が稼働する予定です。KSK2自体はAIではなく基盤システムですが、データ統合と分析機能が強化されることで、これまで人手で拾いきれなかった微妙な異常値も検出されやすくなると見込まれています。
私が国税にいた頃の話で言うと、当時は調査官が「この申告書、なんとなく違和感がある」という肌感覚で対象を選ぶ余地がもっとありました。いまは入口でAIがざっくり振り分けて、調査官は精度を上げる作業に集中する流れに変わっています。「人の目が緩くなった」というより、「機械の目で網が細かくなった」と捉えるのが正確です。
対象になりやすい個人事業主の7つの特徴
ここからが本題です。現場で「この特徴が重なっている人は要注意」と感じているポイントを7つに整理しました。
1. 確定申告そのものをしていない
一番リスクが高いのは、ずばり無申告です。「収入が少ないからバレないだろう」「税務署も忙しいだろう」と考えて出していないケースですが、現実はかなり把握されています。
理由は、取引先や金融機関が提出する支払調書・法定調書、マイナンバー制度を通じた情報連携、そしてプラットフォーマー(クラウドソーシング、フリマアプリ、配信サービス等)からの情報提供があるからです。本人が黙っていても、収入の輪郭は税務署に届いています。
令和5事務年度の統計では、無申告者への実地調査の1件あたり追徴税額は約417万円と、通常の調査の倍近い水準です。「申告していないこと」自体が、調査官にとっては優先的に切り込む価値のある案件だと認識されています。
2. 売上が1,000万円ギリギリで何年も推移している
これも現場でよくあるのが、売上を年800万円〜990万円台で何年も推移させているパターンです。消費税の免税事業者は課税売上高1,000万円が境界線なので、ここをまたぐと納税義務が発生します。
「うっかり超えないように」と気を配るのは事業判断として理解できます。ただ、何年も連続でギリギリ収まっていると、「意図的に売上を抑えているのではないか」と疑いの目で見られやすい。実態として12月の売上を1月に振り替えていないか、現金売上を抜いていないか、調査官の確認ポイントになります。
私の経験上、3年連続で課税売上高950〜990万円が並んでいるような申告は、ほぼ間違いなくチェック対象に挙がります。
3. 経費が同業に比べて明らかに多い
KSKシステムは業種別の平均値を持っています。同じ業種の他の事業者と比べて、自分の経費比率が突出して高いと、ここで引っかかります。
特に目を引きやすいのが次の項目です。
- 接待交際費が売上の数十%を占めている
- 旅費交通費が事業実態に対して不自然に大きい
- 家事按分の比率が高い(自宅家賃の8割以上を経費計上等)
- 福利厚生費に個人的支出が紛れている疑い
経費の按分は、家計簿で「これは仕事用、これは家族用」と分ける作業に近いものです。仕事用にしたい気持ちは分かりますが、按分割合は事業の実態と整合していなければなりません。私が顧問先によくお伝えするのは、「税務署に説明を求められたとき、その場で根拠を答えられない経費は危ない」ということです。
4. 売上や経費が前年と急に変わっている
KSKは前年比較も得意です。売上が急に倍増、あるいは急に半減した。経費の特定項目だけが突如3倍になった。そんな申告書は機械的に拾い上げられます。
もちろん事業には波があるので、変動自体が悪いわけではありません。問題は、その変動を税務署に対して説明できるかどうかです。新しい大口クライアントを獲得した、設備投資をした、コロナ禍からの回復で売上が戻った。事業実態に沿った理由があれば心配ありません。むしろ問題は、「特に大きな理由はないのに数字が動いている」場合です。
5. 現金商売をしている
飲食店、美容室、理容室、整体院、塾、小売店。現金売上の比率が高い業種は、構造的に売上を把握しづらいため調査対象になりやすいジャンルです。
調査官が事前に内観調査(お客のふりをして店内の様子を見る)を行ったり、近隣の同業店との売上規模を比較したりするのも、現金商売の特徴です。レジの記録、予約台帳、SNSの繁盛具合、こうした「裏取り」を経て調査に入るケースが珍しくありません。
最近はキャッシュレス決済が広がっていますが、現金とキャッシュレスの比率が事業実態と整合しているかも見られます。「現金売上は本当にこの金額しかないのか」が論点になります。
6. 申告漏れが多いとされる業種に属している
業種別のランキングは次のセクションで詳しく扱いますが、過去のデータから「申告漏れが多い」と分類されている業種に属していると、それだけで選定確率が上がります。
経営コンサルタント、ホスト・ホステス、コンテンツ配信業(YouTuber等)、くず金卸売、ブリーダーなどが代表例です。さらに最近は、シェアリングエコノミー(民泊、ライドシェア等)や暗号資産取引の事業者も重点監視対象に入っています。
業種自体は変えられませんが、「狙われやすい業種にいる自覚」を持って帳簿を整えることが対策の起点になります。
7. 税理士が関与していない
最後に、地味だけれど大きな要素として、税理士の関与の有無があります。税務署側から見ると、税理士が署名している申告書は一定のフィルターを通っていると見なせます。
逆に、税理士が関与しておらず、申告書の作りも雑(科目区分が曖昧、減価償却の計算が合っていない、消費税の処理に不自然さがある等)な場合、調査官の「初手のヒット率」が上がりやすい。これは決して脅しではなく、税務署側の合理的な選定行動です。
「規模が小さいから税理士は要らない」と判断する個人事業主の方は多いのですが、調査リスクを下げる保険として税理士を入れる、という発想もあります。
申告漏れが多い業種ランキング(令和5事務年度)
業種の話が出たので、最新の業種別ランキングを具体的に見ておきます。
1件あたり申告漏れ所得金額 TOP5
国税庁が公表している令和5事務年度の所得税調査で、事業所得を有する個人の1件あたり申告漏れ所得金額が高額だった上位業種は次のとおりです。
| 順位 | 業種 | 1件あたり申告漏れ所得金額 |
|---|---|---|
| 1位 | 経営コンサルタント | 3,871万円 |
| 2位 | ホステス・ホスト | 3,654万円 |
| 3位 | コンテンツ配信(YouTuber等) | 2,381万円 |
| 4位 | くず金卸売業 | 2,068万円 |
| 5位 | ブリーダー | 2,028万円 |
経営コンサルタントは3年連続でトップです。1件あたりの追徴税額も1,040万円と突出しています。背景には、報酬体系が個別契約ベースで標準化されにくいこと、節税スキームを名目に実質的な脱税が混じりやすいことなどがあります。
2位のホスト・ホステスは現金商売の典型で、3位のコンテンツ配信は新しい収益源が一気に拡大した分、申告が追いついていない人が多い領域です。
富裕層・海外投資・インターネット取引の重点取組
業種別ランキングと並行して、国税庁は特定のテーマで重点的に調査を進めています。令和5事務年度の1件あたり追徴税額は、以下のような水準でした。
- 富裕層調査:707万円
- 海外投資等調査:649万円
- インターネット取引(暗号資産等):662万円
- 無申告調査:417万円
- 不正還付申告調査:107万円
通常の実地調査の1件あたり追徴税額が241万円であることと比べると、重点取組の追徴額は2〜3倍の水準です。「お金が動く場所」を国税が継続的にウォッチしている構図が見て取れます。
自分の業種がランクインしていたらどう構えるか
ランキングに自分の業種が入っていた方は、必要以上に怖がる必要はありません。ただし、「同業の平均より丁寧に帳簿を整える」という意識は持っておくべきです。
具体的には、現金取引の記録を毎日つける、外注費や仕入については請求書・領収書を必ず保存する、家事按分は計算根拠をメモに残す。こうした「いざ説明を求められたとき、すぐに答えられる状態」を作っておくことが、最大の防御になります。
調査が入ったらどうなるか
ここまで読まれて、それでも「実際に来たらどうなるんだろう」と気になる方のために、調査の流れも整理しておきます。
事前通知から当日までの流れ
実地調査の場合、原則として2〜3週間前に税務署から事前通知が入ります。電話または文書で、調査日時、場所、対象税目、対象期間などが伝えられます。
通知が来てから慌てて領収書を整理する人がいますが、ここで作為的に書類を作り直すと、後で重加算税の対象になりかねません。やるべきは、すでにある帳簿と証憑を整え直すことです。
税理士を顧問にしている場合は、まず税理士に連絡を入れてください。日程調整、当日の立ち会い、想定問答の準備など、対応の質が大きく変わります。
当日の調査はどのように進むか
個人事業主の場合、調査は1〜2日で終わるのが一般的です。流れはおおむね次のように進みます。
- 午前中:事業概要のヒアリング(取引先、取引内容、業務の流れ、家族構成等)
- 午前後半〜午後:帳簿、領収書、請求書、通帳のチェック
- 終盤:気になった項目の質問と、追加資料の依頼
調査官は事前にKSKでデータを把握したうえでやって来ます。「ここを確認したい」というポイントを絞って質問してくるため、当日にゼロから書類を探すのではなく、事前に申告内容を見直して「何を聞かれてもおかしくない状態」を作っておくことが大事です。
その場で答えられない質問は、無理に憶測で答えず「確認して後日回答します」で構いません。これは現場でよくお伝えしている対応です。
修正申告と加算税のルール
調査の結果、申告内容に誤りがあれば修正申告を行います。納税者側が誤りを認めて自主的に修正するのが一般的な流れです。
ここで効いてくるのが加算税という追加のペナルティです。代表的なものを表にまとめました。
| 加算税の種類 | 課税対象 | 税率(原則) |
|---|---|---|
| 過少申告加算税 | 申告したが税額が足りなかった | 10%(一定額超は15%) |
| 無申告加算税 | そもそも申告していなかった | 15%(一定額超は20〜30%) |
| 重加算税 | 仮装隠蔽など悪質な不正 | 過少申告で35%、無申告で40% |
| 延滞税 | 納付が遅れた期間 | 年率(時期で変動、日割計算) |
詳しくは国税庁のNo.2026 確定申告を間違えたときに基準が掲載されています。
注目してほしいのは、調査の事前通知を受ける前に自主的に修正申告した場合、原則として加算税が課されない点です。後ろめたい申告がある方は、調査が決まってからではなく、平時のうちに見直すほうが圧倒的に有利になります。
日頃からできる備え方
最後に、現場で個人事業主の方にお伝えしている備え方をまとめます。特別なことではなく、地味な積み重ねが効きます。
帳簿と証憑を「説明できる形」で残す
帳簿はクラウド会計ソフト(freee、マネーフォワード、弥生会計など)で日々つけるのが基本です。月にまとめてつけるのではなく、最低でも週単位、できれば毎日数分でも触る習慣をつけてください。
領収書や請求書は、紙でもデータでも構いませんが、後から「いつ・誰に・何のために」が分かる状態で保存します。電子帳簿保存法の改正で、電子取引の証憑は電子保存が原則になっているので、メールで届く請求書はPDFで残しておくことを忘れずに。
曖昧な経費の線引きをルール化する
按分が必要な経費(自宅家賃、光熱費、通信費、車両費等)は、最初に按分ルールを決めて、それを毎年継続するのが鉄則です。年によって割合がコロコロ変わると、調査の場で「なぜこの年だけ高いのか」と聞かれます。
私が顧問先によくお勧めしているのは、「按分根拠を1枚のメモにまとめて、毎年の決算ファイルに綴じておく」というシンプルな運用です。仕事スペースの面積、業務時間の比率、車両の業務使用日数など、計算根拠を残しておくだけで、調査の場での説明コストが大きく下がります。
申告書の数字に根拠を持っておく
申告書を出した後、内容を見直す機会はほとんどない方が多いと思います。でも、できれば申告から半年後くらいに一度、自分の申告書をぼんやり眺めてみてください。
- 売上はなぜこの金額になったか
- 主な経費はなぜこの金額か
- 前年と大きく変わった項目はあるか、その理由は何か
これを言葉で説明できれば、いざ調査が来ても怖くありません。税務調査は健康診断のようなもので、日頃の備えがあれば過剰に身構える必要はないからです。
不安があれば早めに税理士に相談
最後に、「自分一人では判断に自信がない」場合は、迷わず税理士に相談してください。決算期や調査の通知が来てから慌てて駆け込むより、平時のうちに一度見てもらうほうが、コストもリスクも低く済みます。
スポットの記帳チェックや、確定申告だけの依頼を受けている税理士事務所もあります。顧問契約までいかなくても、相談の入口は意外と広く開いています。
まとめ
個人事業主に税務調査が入る確率は、実地調査ベースで約0.9%、簡易な接触を含めると約2.9%。確率の数字だけ見れば低い世界ですが、その内訳は完全なランダムではなく、特徴の重なった人に集中しています。
対象になりやすい7つの特徴は、無申告、売上1,000万円ギリギリ、経費過剰、急変動、現金商売、申告漏れ多発業種、税理士非関与。複数当てはまる方は、確率の数倍のリスクを背負っていると考えたほうが現実的です。
調査の備えは、特別な節税スキームではなく、日々の帳簿づけと「説明できる申告書」を作ることに尽きます。私が国税にいた頃にいつも感じていたのは、「適切な準備があれば、調査は怖くない」ということでした。逆に言えば、準備のない人ほど追徴税額が膨らみます。
知っていれば防げる損は、ひとつでも減らしておきましょう。読んでくださった方の不安が、少しでも輪郭のあるものに変わっていれば嬉しいです。ご自身の事業の状況に照らして判断に迷う点があれば、お住まいの地域の税理士に相談してみてください。個別の事情によって最適な対応は変わります。